今後の動向が注目されている〔IFRSコンバージェンス〕〔IFRSアドプション〕、そして、今般公表された「退職給付会計に関する会計基準」変更についても、積極的に対応してまいります。
BTrex退職給付「退職給付債務計算システム」
ソリューション
IFRSソリューション
技術計算領域
・期間配分方法の修正(給付算定式基準)
これまで「期間定額基準」を原則として計算を実施してきましたが、より給付の形状を意識した配分基準を取り入れるべく、「給付算定式基準」を新たな選択基準として設定されています。

・割引率設定方法の修正(金額加重、イールドカーブ)
これまで「平均残存勤務年数」を基準として割引率の設定を行ってきましたが、将来予測給付にかかる将来期間、および給付の大きさを割引率に忠実に反映できるように定められています。

会計処理領域
・貸借対照表上の即時認識 (連結財務諸表にて)
これまで貸借対照表上で認識されなかった「未認識項目」について、税効果を調整の上で貸借対照表上にて認識することと定められています。

開示領域
・開示情報の充実への対応 (連結財務諸表にて)
これまで以上に開示情報を充実させ、比較可能性、情報の透明度を高める基準として定められています。
≪退職給付に関する注記≫
・企業の採用する退職給付制度の概要
・退職給付債務(DBO)の期首残高と期末残高の調整表
・年金資産の期首残高と期末残高の調整表
・退職給付債務(DBO)及び年金資産と貸借対照表で計上された退職給付に係る負債及び資産の調整表
・退職給付に関連する損益
・・・・(その他)
自社計算化の実現
退職給付債務(DBO)計算の自社計算化は、委託コストの削減に留まらず、結果算出までの日数短縮とともに、作業効率の向上に寄与します。
自社計算により決算期日前後の調整計算が不要に
ソフトを利用した自社計算化のメリットは、退職給付債務(DBO)の結果がリアルタイムに算出できることです。すなわち、決算時においては、決算期末の割引率を適用した債務計算を瞬時に算出するので、調整計算など余分な作業は不要になります。また、リアルタイム計算が可能であることは、予算作成時や人員整理による影響額、割引率の変動による影響など、決算数値のシミュレーションとしてもご利用いただけます。

導入事例
以下は、実際にビジネストラストの『退職給付システム』を導入した企業の事例を一部紹介するものです。『退職給付システム』の機能を最大限活用し、会計処理まで含め効率的に運用していただいております。
≪事例1≫ グループ企業の退職給付債務(DBO)計算を一括管理
〜ユーザーはグループ企業の経理、給与計算を担当している企業〜
[業種分類]:化学
[人数規模]:5,292人(連結)
グループ会社の退職給付債務(DBO)計算を自社内で計算するために退職給付システムを導入。数社の退職金規定を登録し、シミュレーションも含め各社毎に年に数回退職給付債務(DBO)計算を実行している。数値を知りたい時に、その場で計算実行し認識できるのが最大のメリット。更に、退職給付システムは各社個別制度毎に端数処理まで含め、個別設定が可能であるため、計算結果の信頼性も担保できている。未だ退職給付債務(DBO)計算の集約化が図れていないグループ会社もあるため、徐々に集約化し、グループとしての業務効率を更に改善させていくことが課題。
≪事例2≫ 退職給付債務(DBO)の管理強化
〜自ら算定にかかわることにより理解深耕が進んだ〜
[業種分類]:製造
[人数規模]:2,200人
自社の退職給付債務(DBO)を計算するために退職給付システムを導入。目的は、債務管理及び委託計算コストの削減にあった。今まで、委託計算からの報告書のみで、退職給付債務(DBO)の算定根拠・プロセスが不明であったが、自社計算化したことにより債務の算定根拠を自社で把握することが可能になり、退職給付債務(DBO)の計算過程も追えるようになった。また、割引率の変更によるインパクトを即座に把握することができるようになったので、社内での検討に幅が出来た。